みんなのおじや(川崎市中原区宮内)は、日本伝統の食文化「おじや」を進化させ、令和の新たな和風ファストフードとして広めようというプロジェクトを展開している。武蔵小杉近郊の住宅街にある店舗は、土日祝日の午後4時から同9時だけ営業している。キッチンカーを導入して営業範囲を広げる準備を進めており、「おじやを活用したユニークなビジネスシステム」を確立し、仲間を増やす考えだ。
メニュー拡大、FCで仲間を
発案者の米原御園さんは、普段は大手企業に勤務する。プロジェクトを始めたきっかけは、10年ほど前に仕事帰りの飲み会の後に食べた「締めのラーメン」が重く感じたことだった。
おかゆや雑炊の店はあるのに、おじやの店はない。それならばと、副業でおじやの店づくりを始めた。
おじやに厳密な定義はないが「雑炊のようにご飯を洗うのではなく、米の形が崩れるまで煮込んでとろみをつけたもの。諸説ありますが、うちはみそベースの味付けにしています」(米原さん)という。
2020年に自由が丘で実験店を運営した後、22年1月に現在の店舗をオープン。マンション1階の地域住民向けオープンスペースを活用し、コロナ禍におじやの商品開発スペースとしてスタートした。
米原さんは「売れやすいものには塩、糖、脂がそろっている」と分析し、おじやに“脂”を追加したメニューを考案した。卵と牛乳、みその「カルボナーラ風おじや」や、ニンニクとオリーブ油の「トマトおじや」などだ。
メニューも毎月増やしている。おじやの価格はいずれも600~700円ほどだ。さらに、ジュースのかき氷やハヤシライス、漬物や枝豆などの小皿も用意している。
おじやの材料は、ご飯とメニューごとの具材を小さな食品保存容器に小分けして冷凍してあり、小さなフライパンに溶いたみそをベースとしたメニューごとのスープを入れて加熱するだけ。そのため、食品ロスが発生せず、経験値が少なくても、簡単に作れるようにしたという。
米原さんは「おじやを活用した新たなビジネスシステムを他の人にも使ってほしいです。フランチャイズ(FC)展開も考えています」と、意気込みを見せている。



