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ロケバス事業から障がい者就労支援へ

JET(川崎市川崎区境町)は、障がい者福祉事業所の開業を進める。ロケバス運行のビュイック(東京都大田区)が国の定める「就労継続支援A型」の新規事業として開始する計画で、5月にロケバスの洗車などの仕事からスタートし、川崎市の中小製造業から軽作業を募って業務と雇用人数を拡大していく予定だ。

中小製造業からの受託も視野

ビュイックは、テレビドラマ撮影などのロケバス運行で20年の実績がある。

今年53歳の鈴木将也社長がロケバス事業の経営を若手に委譲しながら、自ら手掛ける新事業を検討。物流2024年問題ではロケバスでも残業規制が厳しくなることから、「まずは洗車や備品の整理などの作業を切り分けて、障がい者の就労支援につなげたいです」(鈴木社長)と話している。

20人の新規雇用も計画障害者福祉事業を展開する新会社・JETは資本金300万円、社長は鈴木氏が兼務する。

「就労継続支援A型」の事業所は、一般企業への就職が難しい障がい者からサービス利用料を受け取る一方で雇用契約を結んで仕事を提供、実地でスキルや知識を学んで通常の就職を目指してもらう。

障がい者をサポートする人員配置や設備の基準を満たして認定を受けると各種の助成金を得られるが、障がい者への給与は売り上げで賄うよう求められている。

同社では、ロケバス関連の業務をベースにしながら、地域の中小企業に営業して加工製品のバリ取りや検品など、合計で月100万~200万円分の軽作業を確保する方針だ。

川崎市の本社オフィスやロケバス車庫のある大田区を勤務地とし、初年度10人、2年目20人の障がい者雇用を計画する。

(2024年6月号掲載)