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シューズ製造、プラズマ処理を自動化

靴は長く使用するとソールが剥がれてしまう。そんな課題を解決し、しかも生産性を飛躍的に高める設備を開発した企業が、台湾・台中市に本拠を置くAPプラズマ(大気電漿)だ。

世界ブランドが相次ぎ導入

ソールは何層にも分かれた素材を貼り合わせて生産するが、同社が開発した「3Dエアーオーロラ自動化設備」は、プラズマを照射させて化学結合により接着する。

1ラインで多品種の生産も可能だ。ラインに流れてくるソールの形状をカメラシステムで瞬時に3次元モデリング。6軸ロボットアームによりソール素材をプラズマ処理して貼り合わせていく。

従来の貼り合わせでは90秒かかっていたものが、1足わずか10秒で完成。生産人員の数も従来の5分の1程度になるという。

すでに世界的スポーツブランドやアパレルブランドなどの靴製造ラインで導入、内外で脚光を浴びている。日本市場への進出も狙う。

張加強会長は「当社のプラズマ技術を使うことで、靴のソールが剥がれる問題を効果的に解決できます」と自信を見せる。

また、プラズマ処理を行う際に使用するのは空気のみのため、廃水や化学物質使用を大幅に削減できる環境配慮性も評価されているという。

(2024年10月号掲載)