キャンプ用品専門店、CAMP&CRAFT(キャンプアンドクラフト、相模原市緑区三ケ木)が、県内の町工場などとのコラボを積極的に進めている。新型コロナウイルス感染拡大を背景としたソロキャンプブームなどで、関連グッズを自社ブランドで商品化する中小製造業が増えているが、商品を実店舗に置いてもらうにはハードルが高い。その点、同店は販売実績がなくても、独自性があるものなら店舗に置いたり、コラボ商品を共同開発したりする機会を創出している。町工場にとってはテストマーケティングの場にもなっている。
CAMP&CRAFT、コラボグッズ開発も
キャンプ歴20年の氏家正一オーナーが、キャンプ場の立地数日本一とされる山梨・道志村近くに2021年4月にオープンした店舗。ガレージブランドを中心に、こだわりのキャンプ用品と、木のぬくもりを感じさせるクラフト製品を扱う。
しかしながら、アウトドアブームの急加速に伴い、競合店も増えている。そこで、同店は他店が扱っていないようなニッチな商品を置くことで差別化を図ろうとしている。
その一環として、県内の中小製造業との連携を加速。これまでにも、秦野市の表面処理加工企業が開発した「錆(さ)びにくい焼き網」や、平塚の金属加工業者が開発したアウトドア用「ピザ窯」など、“町工場発”のオリジナル商品を積極的に扱ってきた。
中でも「錆びにくい焼き網」は、販売価格7500円であっても、飛ぶように売れているという。
一方、販路開拓が難しい町工場にとっては、同店に置くことでキャンパーたちのニーズが探れ、商品開発のヒントにもなっているという。
昨年のオープンから手掛けてきたコラボグッズは、累計15種類。よりマニアックさを追求するキャンパーたちに普及しているという。
「うちでは使い捨てでなく“一生モノ”として愛用してもらえる商品を扱っています。これからも、町工場やガレージブランドとのコラボを進めていきたいです」と、氏家オーナーは意欲を示している。