外壁屋根リフォーム専門店「ガイソー大和店」を運営するマルセイテック(大和市中央)は、正社員を対象とした「等級制度」を導入し、定着率アップにつなげている。基準内賃金や基準外賃金などが等級に応じて上がる仕組み。各等級で求められる結果やスキルを明示し、半年に1度、等級アップの機会を設けている。「結果を出せば即昇給」になるとして、社員の士気向上にもなっているという。
マルセイテック、社内情報の透明化も
主に営業と工事部が対象。1~7まであり、それ以上は管理職。新入社員は1からスタートするが、中途採用の場合は、経験などを考慮し等級途中から始まることもある。
例えば営業部員の場合、獲得してきた各受注案件の「粗利額」を算出し、半年間の合計額で等級を決める。最大6等級まで“飛び級”が可能だ。
等級がアップしても、それ以降で結果を出せなければ、次の半年後に下がることもある。ただ「実力ある社員が相応の等級になりますので、下がったケースはほとんどありません」(屋比久盛友社長)と言う。
一方、工事部の社員は、数値だけでなくスキルや生産性なども等級基準にしている。
同社は屋比久社長が2014年12月に設立した企業。設立以来、どうしたら社員が定着するのかを模索した結果、たどり着いたのが等級制度だったという。
「給料が上がる仕組みを明確に示すことが、モチベーションアップになります」と屋比久社長。「“完全実力主義”の世界ですが、誰にでも昇給のチャンスがあり、かえって定着率がよくなりました」とも付け加える。
社内では情報の透明化も徹底。毎月の決算や社長の役員報酬額、行動予定まで、全社員に見える化しているという。