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地元密着「かかりつけ薬局」推進

福島と栃木、茨城、群馬の4県で調剤薬局「ウイン薬局」などを展開するウインファーマが、本社を福島県郡山市から横浜市港北区日吉本町に移転し、このほど本格始動した。オンラインの普及で場所を選ばず業務やコミュニケーションが可能になり、今後は県内を地盤に展開するため、横浜に本社を置く方が人材を確保しやすいと判断した。地域密着の“かかりつけ薬局”として、幅広い健康相談やセルフメディケーションを推進する機能を目指す。

ウインファーマ、横浜・日吉に本社移転

計28店舗を構える同社は「ウインファーマ株式会社」で、藤田勝成社長の父・藤田勝久氏が代表を務める「有限会社ウインファーマ」グループから事業継承した。現在、従業員数120人を擁する。

すでに神奈川県内には多数の調剤薬局が存在しており「飽和状態」(藤田社長)とみて、後継者不足に悩む調剤薬局にM&A(企業の合併・吸収)を提案していく。

「やみくもに出店するよりは地元密着を重視し、採用も地元からを基本にしていきたいです」(藤田社長)と、まずは県内での浸透を図る。その一環として「かかりつけ薬局」としての機能を強化する。

一般用医薬品(OTC)や衛生用品などの販売を充実させるとともに、薬剤師が常駐する調剤薬局の強みを生かし、「ファーストアクセス」の場として地域住民からの健康相談に対応。軽症患者の相談に乗り、最適なOTCを提案する。地域クリニックとの連携も進めていく。

藤田社長は「調剤薬局は処方箋がないと入れないというイメージを覆したいです」と力を込める。

(2022年12月号掲載)