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プラ工場内再生装置が脚光

日本油機(相模原市中央区東淵野辺)が製造販売するプラスチックの工場内リサイクル装置「SRルーダー・バンビ」が、原材料高を背景に注目されている。同装置はプラスチック成形で発生する廃材や余剰材を工場内でそのまま再生原料(再生ペレット)にできるものだ。

日本油機、原材料高背景で需要増

市川博章社長によると、国内外からの問い合わせが、昨年比で倍増しているという。材料コストが抑えられるだけでなく、環境問題の解決に向けた機運が世界的に高まっていることも追い風だ。

同装置でリサイクルした再生ペレットは、バージンペレットと同等の性能だという。

一般的に、プラスチック成形には余剰材(スプル・ランナ)が必ず発生する。従来は再利用されずに破棄されていたが、同装置では100%リサイクルを実現する。

まず余剰材を破砕して同装置に投入。その後、装置のスクリューシリンダーで、材料として劣化しないよう低温で溶融する。そして、ひも状に押し出し水槽内で冷却、最終的にカットして再生ペレットにする。

処理量に応じて3タイプを用意。大型タイプ(975万円)だと1時間で30キロ製造できる。

「プラスチックは、ある日突然、価格が上がることがあります。中でもスーパーエンプラなどは高価です。装置で再利用すれば、導入費用は約半年で回収できます」と市川社長。すでに累計800台を販売、海外20カ国に輸出している。

(2022年7月号掲載)