住まいの産業 / ライフサイエンス

災害時、ダンボールベッドで情報入手

東鈴紙器(相模原市中央区小町通)は、同社で製造販売する「緊急災害ダンボールベッド」で、相模原市消防局とコラボレーションした新タイプを発売した。

東鈴紙器、相模原市消防局とコラボ

大規模災害の発生時に、避難所などでの利用を想定。ガムテープ(クラフトテープ)により、わずか10分程度で組み立てられる使い捨てベッドだ。高齢者でも立ち上がりやすい高さに加え、ついたてがあるため、プライバシー保護や感染症予防にもなる。 
 同社は昨年、段ボール製造のノウハウを生かし、災害用ダンボールベッドを開発。すでに自治体などに販売しており、「九都県市のきらりと光る産業技術」にも選ばれている。価格は4378円。
 今回の市消防局とのコラボ商品は、段ボールに2次元コードを印刷。スマートフォンなどで読み込むと、避難所において「いざという時」に必要となる心肺蘇生の方法や、消火器の使い方などの情報が入手できる。

同社のマスコットキャラクター「トレリン」と市のマスコットキャラクター「さがみん」がベッドの土台部分に印刷されており、キャラクターのかわいらしさで避難生活時に心が安らぐようにした。
 鈴木和弥社長は「本来なら災害がなく、使用しないのが一番ですが、もしもの場合に必要です。いざ災害が発生してからでは遅く、備えあれば憂いなしです」と話している。

(2021年4月号掲載)