廃棄物処理業、横浜環境保全(横浜市中区山下町)が手掛ける、食の循環「フードループ」の輪が広まりつつある。事業者などから排出される食品残さや生ごみを回収して堆肥に再生、野菜の栽培に活用してもらい、循環型社会の実践を目指すものだ。

横浜環境保全、たい肥や栽培野菜をPR

このほど、横浜市の中区民祭にも出展し、たい肥と栽培した野菜の販売を通じて活動をPRした。

横浜、川崎を中心とする約150の飲食店で食材加工の工程から出てくる野菜の芯や、ビールのモルト粕、売れ残った野菜などを回収。自社設備でたい肥「ハマのありが堆肥」にリサイクルしている。

同製品で育てた野菜を飲食店で使用することでのフードロスの解消や、ごみ焼却に伴う二酸化炭素(CO₂)排出量の削減につなげているという。

環境意識の高まりを背景に注目されつつあり、横浜市が地域貢献活動に取り組む企業を認定する「横浜型地域貢献企業」のプレミアム企業にも選ばれた。

昨秋には、第二弾として花の循環「フラワーループ」の取り組みも開始。植栽の時に出る花のごみを回収、たい肥として再生化し、海軍道路など瀬谷区の各所で花を植栽する際に使用している。

「今後は、咲いた花からはちみつを採取し、そのはちみつを使った食品製造により新たなループとして広めていきたいです」と、総務部の村山浩平さんは語っていた。

(2023年1月号掲載)