メディサイエンス・エスポア（川崎市幸区新塚越）は、銀（Ag）をイオン化させた物質「HTシルバー」（安定化銀イオン）に純水を配合することで、銀が持っている除菌効果を強化することに成功した。
メディサイエンス・エスポア、安定化銀イオン配合
抗菌・抗ウイルスのほか、アレルゲン（スギ花粉、ダニ）を不活化する効果も確認した。同物質を使用した除菌水の用途開拓を進めていく。
HTシルバーの除菌水は、ノンアルコールのため、手指だけでなく金属やプラスチック、繊維などにも使える。一度吹き付ければ、素材表面に銀イオンが浸透するため、効果が持続。拭き取り作業も不要になるという。
同社は「次世代の除菌水」と位置付けており、衛生関連商品や環境衛生保全の企業に提案する。「ハウスダストも抑えられますので、水性塗料に配合するなど、建材メーカーにも働きかけたいです」（松本高明社長）とも話している。
同社が第三者機関に委託した検証テストによると、HTシルバーが1～3ppm程度で、インフルエンザウイルスや菌の生育を強く抑制する効果が得られた。10ppmだと100分の1まで減少。ウイルスのスパイクに直接アタックする働きがあるとしている。
