機器・装置・製品/ロボット

スリランカ留学生が展示会ブース制作

まるで巨大なねじ? 2月6~8の3日間、パシフィコ横浜で開催された県内最大級の工業技術見本市「テクニカルショウヨコハマ2019」で、ねじ商社のサイマコーポレーション(藤沢市辻堂)と横浜デザイン学院(横浜市西区)の共同ブースが来場者の目を引いた。

スリランカ留学生がデザイン

デザインしたのは、同学院1年生のスリランカ人、パウラ・ヘワゲ・ジャヤサンカ・チュラバヤ・ゲナラットナさん(通称・ジェイさん)。デザイナーになる夢を持ち3年ほど前に来日し、グラフィックデザインを学んでいる。

同社は年間20回以上、国内外の展示会に出展しているが、今回のコラボは初めて。同学院には日本人学生以外にも、中国やベトナム、タイといった、さまざまな国籍の学生が在籍する。今回のテクニカルショウ出展に当たり、「これまでとは異なる視点で表現したい」(斎間孝社長)と、学生たちによるブースデザインのコンペを実施した。

■多国籍学生がコンペ

学生たちにとって、日本の製造業、とりわけ「ねじ」は未知の世界。各自が情報収集し、実際に他の展示会を見学するなど、理解を深めていった。そしてコンペの末、ジェイさんのデザインに決まった。

ジェイさんは完成するまでの間、何度もスケッチを繰り返し、学校以外、移動中や何かをしているときでも頭の片隅で考え続けていたという。こうして披露されたブースは、テクニカルショウでも目立つ存在となっていた。

ジェイさんは「プロのデザイナーや美大生など、ほかにも選択肢があったはずなのに、私たちにデザインのチャンスをくれて感謝しています。今後はさまざまなデザインにチャレンジしたいです」と話していた。

(2019年3月号掲載)