JFEスチールは、洋上風力発電設備の着床式基礎(モノパイル)向けに、極厚かつ大単重の鋼板を開発した。このモノパイルは、厚鋼板を曲げて作った円筒状の単管をつなぎ合わせて、80メートル以上の長さにした杭。風車とタワー(風車と基礎構造物の間にある柱)を海中で支え、「モノパイルは構造物の中でも、重要な役割を果たしています」(釘屋順平氏)。モノパイルの直径は9〜11メートル、重量は1400トンと超重量物でもある。基礎構造部を設置する際の溶接作業回数を削減することにより、従来の厚鋼板と比べて約4%のCO2排出量を削減したことで、「川崎CNブランド2025」を受賞した。
サプライチェーン構築目指す
同社は従来の厚鋼板よりも、鋼板の幅と長さを大型化することで、基礎構造部の溶接作業回数や組み立て工数を削減。製作リードタイムの短縮と生産性の向上を実現した。
今回の認定を弾みに、「風車自体も大型化してきていますので、我々の鋼板がさらに使われるのではないかと期待しています」(釘屋氏)。
東日本製鉄所では開発に当たり、圧延方法を工夫するなど、試行錯誤を重ねてきた。そのかいもあり、同社はこれまでの最大製品寸法を大きく上回るサイズの鋼板を、圧延・加速冷却し製造する技術の確立に成功した。
JFEグループとしても、モノパイル製造を事業化することにより、洋上風力発電事業における先行者として、グループ全体でサプライチェーンを構築。今後も加速するとみられる国内外の洋上風力発電所への採用を通じ、脱炭素社会の実現に貢献していく方針だ。
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東日本製鉄所(京浜地区)正門
洋上風力発電は大規模な導入計画が世界的に進行しており、溶接時の電力使用量を削減できる基礎構造部用の厚鋼板は、洋上風力発電設備の設置時のCO2排出量削減に貢献する。
「今回のブランド認定を機に、当社のブランドイメージ向上や『J-TerraPlate』の認知度向上に努めていきます」(釘屋氏)としている。


