中里メッキ(静岡県富士宮市)は、パイプ内面に均一でムラのないめっき処理を施せる「内面めっき技術」の用途開拓を進める。難易度の高いパイプの内面に対し、亜鉛めっき皮膜を形成できる技術で、パイプ自体の品質を大幅に向上させる。同技術を保有しているのは国内でも数社のみといい、今後は自動車部品のみならず、医療機器や各種機械部品への応用も視野に入れる。
自動車部品向けから拡大
鉄パイプに電気亜鉛めっきを施す場合、めっき液中でパイプ内部にエアたまりができるため、ムラのない皮膜形成は極めて難しいとされてきた。
同社は浮輪が付いた特殊治具を開発し、めっき槽内でパイプの角度を変えながらエアを抜く独自工法を確立した。「膜厚3マイクロメートル程度なら均一に施工できます」と渡邉昌和社長は説明する。




