住まいの産業 / ライフサイエンス

高級車の「カーディテイリング」 欧州車オーナーが通う店

キャラット横浜(横浜市保土ヶ谷区保土ヶ谷町)は、高級車のボディにコーティングやプロテクションフィルムを施す「カーディテイリング」の草分け的存在だ。3年前にオープンした直営店「4C Detail(フォーシー ディテイル)」には、アウディやBMW、ポルシェ、フェラーリなどの欧州車ユーザーが通う。

35年の技術とノウハウ

同社は1988年設立。クルマのコーティングの黎明期から高級外車の正規ディーラー専属で事業を展開し、技術とノウハウを35年以上蓄積している。

2021年に二代目の渡辺拓也社長に事業承継したのを機に、一般個人向けサービスに転向。ブティックのような美しいデザインの直営店をオープンした。

直営店「4C Detail(フォーシー ディテイル)」

「コーティングの仕上がりは下地処理で決まります。海上輸送された欧州車は特に前処理が重要で、新車でも下地処理だけで丸一日以上の時間をかけます」(渡辺社長)という高品質なサービスが評価され、高級車オーナーの口コミで顧客が広がっている。

サービスは、コーティング処理だけでも最新のセラミックコーティングなど数ブランドを用意する。

このほか、透明なフィルムを貼ってボディを飛び石から守る「プロテクションフィルム」、欧州車に多い窓枠めっき部分の白濁を防ぐ「モールプロテクション」などのメニューもそろえる。料金はセラミックコーティングで20万円から。

「新車でも下地処理だけで丸一日以上」

2024年4月には横浜市西区に洗車コーティングを行う第2店舗「PRIME(プライム)横浜」を開設、客層を広げた。

また、他のコーティング事業者向けの技術講習会やコーティング剤などの資材販売といったBtoB事業にも乗り出している。

一方、関連事業として貿易や商品開発も手掛け、本業に関連する情報収集の中で、発掘した商品を輸入販売。ポーランド製の膜厚測定装置は、センサー部がボディ金属部からの反射で膜の厚さを測り、スマートフォン(iPhone)のアプリと連動して計測結果を表示・管理する。1台2万円で、この2年間で数百台の販売実績があるという。

(2024年11月号掲載)