機器・装置・製品/ロボット

アルミ・銅の切断に最適化 環境機器向けの切断機を提案

コーキ(横浜市鶴見区駒岡)は、非鉄金属用の切断機事業を拡大する。現在主力の鉄やステンレスの切断機に加え、電気自動車(EV)など環境対応型製品が多用するアルミや銅の切断に最適化した製品群を提案する。新分野展開に向け人材採用も加速させる。

唯一のアンダーカット機メーカー

1967年創業の切断機専業メーカー。「FOCUS」ブランドで丸鋸(のこ)切断機を中心に材料の供給・搬送システムやバリ取り機、面取り機などの周辺機器をそろえる。大手顧客の工場ラインに合わせて切断工程のシステムをまとめて設計・施工し、数百台をまとめて納入するケースもあるという。

強みはアンダーカット機。主力の丸鋸切断機は5機種数十モデルをそろえる。中でもアンダーカット機「PUシリーズ」が看板だ。

鋸刃がテーブル内に格納され下から切断に必要な高さだけせり上がるため、回転鋸刃がむき出しの一般的な構造より安全性が高いという。また、材料の固定装置にも数本のパイプをまとめて切断できる独自のノウハウがある。

需要が拡大しているアルミや銅などの非鉄金属は鉄より軟らかく、切断時の条件が異なる。同社では軟らかい材料を逆に鉄より高速回転で切断しバリの発生を防ぐなど、独自に最適条件を洗い出した。

2022年に2代目の鈴木直人社長に事業承継。社員数は20人。若手人材の採用拡大に向け、地域の職業訓練校への募集活動を始めたほか、ユニフォームのデザイン刷新などを進める。

鈴木社長は「国内メーカーでアンダーカット機を手掛けるのは弊社だけです。自由な創造により人の集まる会社を作りたいです」(鈴木社長)と話している。

(2024年10月号掲載)