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こだわりギョーザは地元素材から テイクアウト店の挑戦

勝島(横浜市鶴見区矢向)は、横浜市内に3店舗ある中華料理店をベースに、企業や高齢者施設向けの「弁当・仕出し」と個人向けにギョーザのテイクアウトなどの複数業態を展開する。地産地消の高品質な素材を店舗で調理する“こだわりの味”が売りだ。

中華店舗や弁当宅配も

2022年に始めた個人向けテイクアウト店の「はまっ子ぎょうざ楽山」は、JR横浜線・中山駅前に店舗を構える。

「豚ぎょうざ」は、神奈川県内7戸の指定農場がこだわりの飼料で育てる「やまゆりポーク」の上質な脂が特徴。「鶏ぎょうざ」は国産鶏肉に自家製コラーゲンを加え酢と柚子こしょうをセットにした。

ともに餡(あん)を店内で手作りしており、18個入りで750円。焼きギョーザと冷凍ギョーザを用意、期間限定の特別メニュー「にんにくマシマシ豚ぎょうざ」や「レモンぎょうざ」も人気となっている。一部、JA直売所への卸販売も行っている。

弁当・仕出し事業は19年に向ヶ丘の専門店をオープンし、仲町台と梶ヶ谷の中華料理店とギョーザテイクアウト店でも展開する。

各種の中華弁当が600円から、高齢者の通所介護(デイサービス)施設向けには550円から提供する。中華料理店舗で「材料のカットから始める手作りの味が売り物」(勝島一晃社長)という。5個以上の注文から配達に対応し、現在は企業20社、デイサービス6施設と契約を結んでいる。

中華料理店は「旬菜小皿酒家房屋」(矢向)、「中国小皿酒家楽山」(仲町台、梶ヶ谷)の3店舗で、弁当・仕出し、ギョーザテイクアウトと合わせた5店舗で事業を展開している。

今後はギョーザテイクアウト事業の卸販売をこだわりあるセレクトショップ型のスーパーなどに拡大し、将来的にはラーメンとギョーザのイートイン店舗も作っていく。

同社は証券会社に勤めていた勝島社長が1993年に30歳で独立し、親が経営していた飲食店の隣で開業したのが始まり。

業態と店舗の拡大を続け、コロナ禍を受けてテイクアウト部門を強化してきた。「営業活動はチラシを配布する程度ですが、こだわりの味で注文をいただいています」(勝島社長)と話している。

(2024年9月号掲載)