機器・装置・製品/ロボット

出荷前の機械、社内で「鑑賞会」

自動化装置の設計、製造を手掛ける星工業(相模原市中央区田名塩田)は、自社生産した機械が完成すると、関わった社内関係者全員を集めて「鑑賞会」を開いている。顧客に納入する前のタイミングで実施。営業技術部や部品加工の担当者などが参加して意見交換をしている。

社員の士気向上につなげる

鑑賞会の中で、「あなたの部品はここに使われている」「この部品は素晴らしい」「ここはこうすると良かった」など、完成品を見ながら感想を述べたり、アドバイスをしたりすることで、モチベーションアップにつなげているという。

「せっかく装置を作っているのだから、自分がどこの部分を担当したのか、完成品で見てもらいたいという気持ちで始めました」(田中裕二社長)

同社は受託生産が主力事業のため、今までは展示会出展や新規営業をするにも、秘密保持契約の関係上、展示できるものがなかった。ただ、「鑑賞会」の成果もあり、最近では社員たちがサンプル装置を製作するようにもなったという。

「社員からこんなことをやってみたい、というアイデアもよく出てくるようになりました。モノづくりは楽しい、という思いを共有したいです」と、田中社長は語っている。

(2024年3月号掲載)