ロジウィルグローバルサプライ(川崎市川崎区桜本)は、倉庫業務における集品(ピッキング)業務に自律走行搬送ロボットを導入した。商品がある場所までロボットが先導し、人が商品を棚からピッキング、荷物がたまるとロボットが梱包場まで搬送する。ネット通販の商品3000種類以上の集品業務では、従来比半分での作業が可能になった。

ピッキングに自律走行型導入

■川崎市のモデル事業

ロボットは、ラピュタロボティクス(東京都江東区)製の「ラピュタPA-AMR」を3台導入。顧客であるネット通販業者の商品オーダー情報管理システム(OMS)とロジウィルグローバルサプライの倉庫管理システム(WMS)を接続、物流倉庫内の床とネット通販の棚にバーコードを設定すれば、ロボットが自動走行する。

人はロボットの案内画面を見て商品をピッキングし、間違いがないようバーコードを読み込んで確認する。

この事業は、物流2024年問題に関して川崎市が実施する「働き方改革・生産性向上物流対策モデル創出事業」として採択された。

■効果は大きく

物流2024年問題は、国の働き方改革関連法の施行によって時間外労働の上限が規制され、物流業界の人手不足が深刻化するとされるもの。

ロボット導入により「人員不足を補うことができた上、ピッキング作業時間の削減で現状の人数で他の業務も行えるようになりました」(山口聖治社長)とするなど、導入効果は大きいという。

同社は2017年設立。川崎市と千葉県印西市の物流センターで倉庫・発送代行業務や国内EC、越境EC業務を展開している。

最近では大手ネット通販事業者からの業務受託などが拡大、生産効率の向上もあり、売り上げは倍増しているという。

(2024年4月号掲載)