空調設備の省エネ対策はAI(人工知能)にお任せ─。環境ベンチャーのEcofirst Technology(桃園市)は、大規模施設の空調設備の省エネをAIにより自動化できるシステムの日本展開を始めた。

台湾で省エネ率20%も

大規模施設でも電力使用量が大きい空調設備向けのシステム。「頭のよいリモコン」(闕隆一会長)と例える専用のAIホスト機を、既存のエネルギー監理システム(EMS)などに接続。

そこからユーザー使用習慣や頻度、機器の状態といったさまざまなデータを収集、AIが学習して最適値を算出する。

そして空調システムを構成するチラーや水ポンプ、冷却水タワーなどの運転をAIが自動調整し、省エネを実現する。

すでに台湾では台湾電力本社や国家オペラホールなど計100カ所以上で採用。20%の省エネ率を実証したという。

今後は日本での本格展開をにらみ、横浜市西区みなとみらいに子会社、アイゼロテクノロジーを設立。5年後に日本市場だけで5億円の販売を見込んでいる。

(2024年7月号掲載)