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作業着に付加価値、提案営業で成長

作業着専門商社のヘッドライナー(横浜市鶴見区矢向)は、作業着(ユニフォーム)の高付加価値化を図り、業績を拡大させている。伸縮性と着心地、機能性の良さを併せ持ち、ブランディングやリクルート力を意識する企業から支持を集めている。時代に合わせた丁寧なヒアリングをベースにした提案型営業が奏功し、量産後のリピート率も高いという。

オリジナルヘルメットにも注力

■「提案型」で差別化

2017年創業。同業他社に勤務していた星見剛社長が仲間と2人で立ち上げた。作業着は、建設業や製造業、医療関係まで、全ての業種に対応する。

同社の場合、製作前には必ず現場を訪れ、働く人材や業務内容を確認しているという。顧客から要望をヒアリングし、素材やデザインを提案するためだ。

「特に希望の色や素材を確認します。ネームや刺しゅう、プリント、ロゴのイメージを入れた絵型サンプルを顧客先に持参することもあります」(星見社長)。

近年需要が増しているのはファン付きの作業着。同社では、ベストや半袖、長袖など多品種を用意する。

ファンの性能によって風量の強弱、バッテリーの寿命が変化し、価格は1着2万~3万円。「健康・人命に関わるもので(地球温暖化もあり)企業としても注力すべき分野です」。多い時には1シーズン1000セットを売り上げ、1社で300~400セットを購入することもあるという。

■遠方からの注文も

同社が新たに注力しているのが、オリジナル作業用ヘルメット。SNSでヘルメットの商品情報を発信したところ、長野や大阪など遠方から問い合わせや注文が相次いだ。

ツヤを消すマット塗装やラップ塗装など、付加価値の高いデザインを提案する。1個1万円を超えることもあるが、内装業者や塗装業者からの注文は絶えない。ヘルメットがきっかけで作業着の注文につながるケースもあるなど、相乗効果を生み出しているという。

今後はSNSの運用に力を入れる。「作業着の製作例をどんどんアップして新規受注を増やしていきたいです」

星見社長は、今後も企業イメージを上げ、モチベーションアップにつながる作業着を提案していきたいと意気込む。「たかが作業着、されど作業着です。作業着をアップデートすることは、企業の健康経営にもつながります。作業者が快適に働けるよう、丁寧なヒアリングと提案力を武器に前進します」と語っている。

(2024年2月号掲載)