CSR(相模原市南区相模大野)は、世界的企業、米モトローラ・ソリューションズの国内総代理店として契約し、最先端のデジタル無線機を展開する。携帯電話のデータ回線を用いて通信するIP(インターネット・プロトコル)無線機の技術で先行する同社製品をラインアップに加えたことで、多方面での展開が可能になった。
モトローラ・ソリューションズ総代理店に
無線機事業では、自社開発のオリジナルブランド「waveCSR」やスタンダード無線機ブランドも展開。今回のモトローラ・ソリューションズ製品を入れれば、3ブランド計65種類が出そろう。
モトローラ・ソリューションズ製品は、特にIP無線機が強いとされ、最先端の製品は米軍でも採用されている。「(これらの分を)自前で開発しようと思っても開発投資が膨大になります。ならば、当社は売ることに徹して、日本市場独自のものが必要だったら自社開発するスタンスです」と高梨和芳社長は説明する。
■Wi-Fiも使用可能
同ブランドの中でも「TLKシリーズ」の販売に注力していく。同シリーズは、電波が届く環境下ではLTE回線を用いるが、届かない場合はWi-Fi回線に切り替えられるのが特徴。
万が一、大規模災害などが発生した場合でも、国内にある複数のサーバーを切り替えて使うため、止まらずに通信できるという。
■ビデオ撮影やメールも
次世代型製品である「EVOLVE」の販促も進める。同製品は通話のみならず、写真やビデオ撮影、メール、インターネットなどもできるオールマイティーな携帯型無線機。動画を見ながら作業のやりとりができるなど、これまでの無線機ができなかった使い方が可能になる。
高梨社長は「誰が話しているのかが分かる“話者認定”ができるほど、音声がクリアです。他のIP無線機では音質が悪いためできませんでした」と、その優位性を語る。
今後は建設業界や防災関係などに提案するほか、切り替え需要も狙っていく。