こころび(cocorobi、横浜市南区大岡)は、決裁者へのアポイントメント代行サービス「こころびキーマン」を展開する。販路拡大を狙いたい中小企業の自社商材・サービスのニーズを一緒に探り、ターゲット企業を選定。同社が保有する全国150万人に及ぶ決裁者データベースの中から商談候補者をリスト化し、アプローチしていく。テレアポや飛び込み営業ではなく、最初に手書きの手紙を送り、電話やSNSでフォローすることで、成功率を飛躍的に高める。よい商材を持つものの、営業人材や営業のノウハウが乏しい企業に向くサービスだ。
営業支援で代行サービス展開
■最初に「手紙」を出す
「どんなによい商品でも、担当者レベルにアプローチしていては難しいです。担当部長や決裁者に会ってピンポイントで商談しないと成立しません。決裁者ならすぐに決めてもらえます」と、山本祐揮社長。
自身も新卒後に入社した大手企業で新規事業のプロジェクトに携わり、営業を重ねてゼロベースから黒字化させた経験がある。これまで手掛けた新規事業数は17。そうした経験から、今回の代行サービスを考案した。
同サービスはまず、山本社長が依頼企業との個別面談。そして、可能性がある企業の決裁者リスト(中小企業オーナー110万人、大手企業決裁者クラス40万人)からターゲットを選定する。社名や電話番号だけでなく、決裁者のSNSアカウントやメールアドレスなども同時にリストアップする。
その後、決裁者向けに手書きによる商談希望の手紙を送付する。手紙を書く人材は、同社が契約する全国の主婦人材(筆耕プロフェッショナル)を活用。独自のノウハウを軸にカスタマイズした文面で作成していく。
「決裁者に会おうと思っても電話ではつながりません。ダイレクトメールでも捨てられる可能性があります。その点、手紙は効果的です。何回も出すことで、決裁者と会える率は高まります」(山本社長)。
従来の営業法と比べると、工数の削減につながるほか、営業人材を新規雇用するリスクもなくなるという。
■日程調整もサポート
決裁者商談の日程調整まで代行。希望があれば、オプションでデザイナーを活用した商談用プレゼン資料も作成する。
同サービスの利用料は、初期費用が原則20万円、リスト作成費用は5万円から。決裁者1人当たりのアプローチ料金は手紙送付・架電3コール付きで2000円から。月100件からの発注が条件という。
「まだ事業を始めたばかりですが、2年後には(同事業の)売上高を年間4000万円、将来は数億円規模を見込んでいます」と話している。