住まいの産業 / ライフサイエンス

「芳香拡散技術」使用のマスククリップ

プラスチック成形、松本製作所(川崎市中原区井田杉山町)は、富士通の開放特許「芳香拡散技術」を活用し、マスク装着時の蒸れや臭いなどの不快感を軽減するマスククリップを開発した。

松本製作所、富士通開放特許を活用

香りを放つ「芳香チップ」を装着したプラスチック製クリップ。マスクに挟んでしばらく置くと、香りがマスクにも浸透する。

「香るフレグランスクリップ」と名付けた。芳香チップに対し、市販の香水やアロマフレグランスなどを付けて使用する。マスクを一定時間挟むことで「芳香拡散技術」が働いて香りが移る。「自分の好きな香りを好きな加減で付けることができ、リフレッシュができます」と、松本浩秀社長は説明する。

マスククリップの本体部分には、同じく富士通の開放特許で抗菌・抗ウイルス効果がある「光触媒チタンアパタイト」を採用した。

実は3年ほど前から大学生たちと開発していたという。毎年寒い時期に受験シーズンを迎える学生にとって風邪は大敵。予防でマスクを着けることが多いため「香りがあれば受験勉強のリフレッシュにもなる」という声から、試作までしていた。

今回、コロナ禍によるマスク需要の高まりから、改良を重ねて商品化した。価格は660円(税込)。今後はSNS発信や催事への出店に力を入れ、認知度アップを図っていく。

(2021年1月号掲載)