ネオテックジャパン(川崎市宮前区土橋)は、マスク未着用や発熱した人を検知し、プライバシーに配慮して管理者にLINEで通知する非接触型のサーモカメラシステムを開発した。その場でアラートも鳴らせる。クラスター発生対策としてだけでなく、ポストコロナ時代における新しい出退勤管理ツールとしても普及させていく。

サーモカメラ開発

「AI-SOXAN(エーアイソクサン)」と名付けた同システムは、AI(人工知能)を搭載。カメラから0.5~1.5m以内で対象者の体表面温度を計測する。マスク未着用者や、事前に設定しておいた体温を上回る人がいたら瞬時に検出。マスク未着用者には警告する機能も付いている。

身長145~180cm程度までの人が、背伸びをしたり屈まなくてもスムーズに計測できるユニバーサルフィット設計と、装置がインテリアにマッチするよう大手家具メーカーと開発した無垢材の専用カバーも特徴だ。オプションで顔認証機能も追加可能だ。コロナ終息後には健康管理と出退勤管理を兼ね備えた入館管理デバイスになるとして、勤怠管理ソフトや入場ゲートも提供できるという。

価格は本体とスタンド、通知サービス付きで定価38万5000円(税別)。「温度が測れる非接触デバイスは市場には数多くあります。そのため、どうやったら使いやすいかを考え、デザインとマニュアルのみで簡単に設定できるような使い勝手を追求しました」と、加留部貴士社長は話している。

(2021年3月号掲載)