台湾ベンチャー、ADE Technology(亜迪電子、新北市)は、体温と心拍数、呼吸数を非接触で計測できるIoTシステムを開発した。医療機関などで各病床の天井部分に設置し、患者の状態を常時モニタリングする。コロナ禍で非接触に対するニーズが高まってきたことや、医療現場での人手不足解消につなげようと製品化した。
無人で患者の状態を常時モニタリング
従来は医師や看護師が手首を触って脈を測っていたものが、患者がベッドに横たわっている状態でも無人で計測できる。病院内での患者ケアや介護現場での利用を想定している。
同システムは、小型サーモカメラシステムと心拍数などを見る小型レーダーを内蔵。2メートル以内の範囲であればスクリーニングできる。サーマルカメラを活用することで、体温だけでなく、患者のベッドからの転落、転倒なども分かる。
計測する頻度は最短5秒単位で設定可能。計測データはシステムのWi-Fi機能を利用しクラウド上の管理画面に送られるほか、あらかじめ設定した数値と比べ、異常があればアラートを発する。