車載用コンピューター(PC)専門メーカー、SINTRONES(鑫創電子、新北市)は、自動運転やスマートパーキング、セキュリティー分野などに利用する高速通信規格(5G)対応の車載用PC「ABOX-5210」を開発、発売した。
5Gや自動運転に対応
自動運転技術などを搭載するためのベースとなるPC。5Gの膨大な通信量や複雑な計算の処理をするCPUとGPUは、PC内部で高温を生成する。そのため、この課題を克服する目的で、独自の熱放散特許技術を使い、ファンがなくても高効率で稼働する。
外装材にアルミ、内部には銅などを採用。筐体も放熱しやすい特殊形状に加工したという。また、薄型リチウム電池も内蔵しており、PCへの電源供給が止まる非常時には、独立電源としての役割を果たし、稼働を継続する。
今後は自動運転システムなどの開発を手掛けるシステムインテグレータ(SI)などに売り込む。観光地でシャトルバスなどの自動運転化に対する需要がグローバルで高まっている中、同社の業務部区域経理・柯政偉氏は「コロナ後に観光産業が持ち直せば1000 ~ 2000台は販売できます」と話している。
なお、同社の車載用PCは世界100カ国で使用されており、自動車だけでなく鉄道や交通用ソリューション向けも手掛けている。