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水中でもワイヤレス給電可能に

レゾンテック(川崎市高津区坂戸)は、ワイヤレス給電デバイスのカスタマイズ開発の受託事業を始めた。同社が進める給電技術は「電磁誘導技術」。ワイヤレスながらも給電距離、範囲が広く、国際標準規格「Qi(チー)」との比較でも3~5倍を実現する。水中でも給電可能だ。小型ロボットや小型ドローン、医療機器などへの活用を見込む。

デバイスを受託開発

ワイヤレス給電は現在、置くだけで充電できるスマートフォン用が普及している。「Qiマーク」の付いたポイントにスマホを置くと充電する仕組みだ。しかし、わずかでも位置がずれたり、スマホにカバーが付いたままだったりすると感知しないという課題がある。

同社は独自に特許取得した電磁誘導の共振・共鳴技術により、Qiを超える給電効率と範囲、距離を実現。「フリーポジションでの効果的な給電手段を提供できます」(関沢康史社長)としている。送電損失も少なく、受電側の小型化も可能だ。

同技術を活用すれば、例えば、水中で調査活動に当たるブイへの給電のほか、厚い保護カバーで覆った機器への給電、さらには障害物で距離がある場合でも給電が可能になるという。

これにより、従来給電を諦めていた製品にとっては、活躍の場が広がるとしており、「あらゆる分野に可能性があります」(関沢社長)としている。

(2021年9月号掲載)