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顔検出と同時に本人確認、感情も判別

 

画像処理システム開発のギトウシステムズ(横浜市南区南吉田町)は、独自開発した顔認証システム「FaceDRAV」の用途開拓を進める。顔検出と同時に、本人かどうかの識別や年齢、性別、そして感情までも判定できるもので、アプリケーションとして提供する。既存のオンライン会議システムや入場ゲートシステムなどに組み込むことも可能だ。

なりすまし防止で新システム

「オンライン会議やコンサート会場などで、なりすましを防止できます」と岩本欣也社長。あらかじめ本人写真を登録しておくことで、マスクをしていても判別できるという。

使用するカメラの種類によって異なるが、最大30人を0・2秒で判別。顔のパーツの位置などを参考に判別する独自のアルゴリズムを採用した。歩行中でも検出可能だ。

また、顔の表情から「平常」「喜び」「悲しい」「驚き」「怒り」といった感情項目もリアルタイムで表示する。

■居眠り運転防止も

もともと、大手自動車メーカーで画像処理関連の技術者をしていた岩本社長が立ち上げたベンチャー。岩本社長は20年以上、画像処理開発を続けており、現在はドライバーの居眠り運転・脇見運転を検知するシステムの実用化を進めている。

同社は、顔認証技術のほか、カメラで撮影された画像の中から認識したい物体を見つけ、リアルタイムに追跡する「物体認識追跡処理技術」も持っており、同技術を安全運転分野に応用した。ドライバーの顔から眼の動きを検出。運転中に眼の動きを追うことで、居眠りや脇見運転を判別する。

(2021年9月号掲載)