医療用機器の測定装置・ソリューション開発、鯨揚科技(WhaleTeq、台北市)は、自動体外式除細動器(AED)の検査やメンテナンスをクラウド上でスマート管理するアフターサービスの技術を開発した。普及の進むAEDの安定的な運用を支援する。
鯨揚科技、メンテナンス技術開発
同社の主力製品でもあるテスターとアプリ、管理システムを統合した。スマートフォン向けのアプリを活用してテスターを運用し、AEDの状況を調べてスマート管理システムに送る。経年劣化や故障の恐れを把握できるため、交換コストの軽減も見込める。
米大手計測器メーカー出身の林家弘・最高経営責任者(CEO)が「計測器と医療機器の統合ができれば」と、2013年に起業。心電計やウエアラブル端末用などのテスターの開発を手掛けてきた。
独で開かれた展示会で「AEDはメンテナンスに問題がある」と聞いたことが、アフターサービス技術開発の契機になった。これまでに台湾南部の台南、嘉義で検査を重ねており、来年にも米国とカナダへの市場投入を目指す。日本市場も「AEDの密度は世界最高です」(林CEO)とみて連携先を開拓したい考えだ。