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サーボプレス機、低価格で導入可能

JANDC、金型の小型化も実現

“型屋”が開発したサーボプレス機─。プレス金型製造、ジェイアンドシー(JANDC、横浜市都筑区荏田南)は、これまで培ってきた金型生産のノウハウを生かし、小型のサーボプレス機を開発した。金型の小型化も可能になるという。コネクターなど、精密電子部品での使用を見込む。

金型生産を続けてきた中で、「こんなサーボプレス機があったらいい」という発想を具現化した。省スペース化に加え、1台約750万円という低価格を実現。サーボプレス機を断念していた企業でも導入できるようになるという。

「自動車部品や電子部品などは年々小さくなっているのに、生産設備だけは変わりません。そもそも『小さな精密部品を加工するのに、大きなプレス機と大きな金型が必要ですか?』というのが開発の出発点です」と、曾永彬社長。

同社製サーボプレス機は、銅の薄板などの微小部品に特化。加圧能力は7㌧までとなっている。「微細部品の場合3㌧以上あれば十分と考えます」(曾社長)。

また、ストロークは8mmで1000回転(1分間)。工程能力(CPK)は、他社汎用プレスとも遜色ない1・33を達成した。筐体寸法(駆動源含まず)は、高さ1500×幅640×奥行き400mmで、既製プレスに対し、相当量のフットプリントの削減に貢献するという。

曾社長は「余計なものは省いた“型屋”が作ったサーボプレス機です」と説明する。導入後には、小型金型の生産も請け負う。価格や品質など、ニーズに応じ国内外の工場を活用して対応する。すでに大手電子部品メーカーなどに計15台を納入済みで、年間50台の販売を見込む。現在、モニターも募集している。

(2021年10月号掲載)