キャッシュレスシステム開発、ユタカ電気(東京都町田市南町田)は、備品やファイルなどに無線自動識別(RFID)タグを付けることで、誰がいつ持ち出し、返却したのかが常時管理できる次世代型キャビネットを開発した。UHF帯RFIDタグリーダーを内蔵。キャビネット内の補完物の貸し出し・返却履歴を表示し、設定期間内に返却されなければ、管理者か本人にメール通知する。
ユタカ電気、返却なければ自動通知
「ストキャビUHF」と名付けた同製品は、棚が3段。高さ1400mm×幅900mm×奥行き450mmサイズ。書類ファイルや設計図、工具、パソコンなど、キャビネット内で保管する大切な共有物の管理に向く。市販のRFIDタグシールを各保管物に貼って、管理画面で名称などを登録すれば使用できる。
キャビネットから保管物を持ち出す場合、利用者は社員証などのICカードをカードリーダーにかざせば、ロックが解除されて開く。そして、いつ誰がどの保管物を持ち出したのかが自動更新され「貸出中」の表示になる。キャビネットは、開いた状態のまま一定時間が過ぎると警報が鳴る。
同社の須藤修・システム機器部次長は「製造業では工具の管理に有効です。現場では、誰が持って行ったのかは分からないことがあり、探す時間もかかります。しかし、これなら特定できます」と説明。社内のセキュリティー対策だけでなく、「探す時間」の削減による生産効率化にもつながるとしている。
価格は150万~200万円。一般企業のほか、建設業や製造業、医療機関、教育機関などでの活用を想定。初年度50台の販売を見込む。