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LED照明をコントロール、4095階調

大野技術研究所(東京都世田谷区東玉川 本社=川崎市多摩区)は、時間の流れに合わせて室内の調光シーンが自動再生できる、LED照明器具のマルチコントローラー「MFC-11」を開発、本格発売した。業界最多という「4095階調」を表現する。

大野技術研、時間帯ごとに自動再生し雰囲気も変化

専用ソフトウエアで、部屋の調光スケジュールを時刻や時間、秒単位で設定すると、室内の明るさ・色が変化していく。時間帯によってシーンを変えたい店舗やオフィスなどでの活用を想定。照明器具メーカー、照明デザイナーなどにもコントローラーとして提案していく。

同社は、LED照明器具コントロールの「便利屋」として、大手コンビニエンスストアや有名美術館、国立博物館など向けに展開。特に美術館の場合、各展示作品に当てる照明の明るさは「非常に細かな調整が求められます」(諸橋久雄社長)としており、同時に、高度な制御技術が必要になるという。

今回、本格発売したコントローラーは、美術館などで培ってきたLED照明の制御技術を、オフィスや店舗などにも活用してほしいと製品化した。「照明の色合い、強さを変えることで室内の雰囲気も変えられます」と諸橋社長。

1施設に設置した場合、最大6系統までコントロール。各系統の調光シーンがスケジューリングできる。例えば、1日の営業スタイルに合わせてシーンを変えたい飲食店、季節に合わせて売り場シーンを変えたい物販店、それに温浴施設や高齢者施設など、多種多様な使い方を見込む。

普及するほとんどのLED照明器具に対応。価格は14万円。年間500台の販売を目指す。

(2022年3月号掲載)